親が「最近つまずくことが増えた」と感じていませんか。転倒は骨折や入院につながる、高齢者にとって深刻なリスクです。
実は、転倒は事前のサインに気づくことで防げる場合があります。筋力低下・薬の副作用・住環境の問題など、原因は一つではありません。
しかし、原因が複数あるからこそ、医師・理学療法士・ケアマネジャーが連携する在宅医療チームの関わりが効果的です。
この記事では、ごうホームクリニックが実践する転倒予防の5つの対策を、ご家族にわかりやすくお伝えします。
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ごうホームクリニックでは在宅医療・介護の知識をpodcastで配信しています。本記事のテーマをpodcastで詳しく解説していますので、あわせてご視聴ください。
目次
■本記事の要点
本記事の核となるポイントです。
- 転倒の原因は筋力低下・薬の影響・住環境の3つが重なりやすい
- 訪問診療医が自宅で転倒リスクを直接評価できる
- ポリファーマシー見直しでふらつきが改善するケースがある
- 理学療法士の訪問で自宅に合った筋力・バランス訓練ができる
- ごうホームクリニックは24時間365日対応で転倒後の急変にも即座に連絡可能
■高齢者の転倒が危険な理由|骨折・寝たきりへの連鎖
転倒は、高齢者にとって「ちょっと転んだ」では済まないことが多いです。特に問題になるのが、大腿骨(太もものつけ根)や脊椎(背骨)の骨折です。骨折後に長期間安静が必要となると、筋力がさらに落ちます。そのため、寝たきりや認知機能の低下につながる連鎖が起きやすくなります。
また、転倒を一度経験した方は「また転ぶのが怖い」という恐怖感から、外出や動くこと自体を避けるようになります。つまり、活動量が減ることで筋力がさらに低下し、次の転倒リスクが高まる悪循環に陥りやすいのです。なぜなら、転倒は身体的な問題だけでなく、精神的な自信の喪失も引き起こすからです。
たとえば、「最近ふらつく」「歩幅が小さくなった」「椅子から立ち上がるのが遅くなった」といった変化は、転倒の前触れサインとして知られています。こうしたご家族の「なんとなく変」という直感は、非常に重要です。早い段階で医療チームに伝えることで、骨折や入院を未然に防げる可能性があります。

■転倒を引き起こす3大原因|身体・薬・環境
転倒の原因は大きく3つに分けられます。これらが重なるほど、リスクは高くなります。
① 身体的な要因
加齢とともに、筋力・バランス感覚・視力・反射神経はいずれも低下します。特に下肢(脚)の筋力低下は、ふらつきや「すり足」歩行と深く関係します。また、低血圧(立ちくらみ)や心臓・神経の疾患も、転倒リスクを高める要因です。
② 薬の影響(ポリファーマシー)
複数の薬を飲んでいる方は、薬の相互作用によってふらつきや眠気が強くなることがあります。これを「ポリファーマシー」と呼びます。たとえば、睡眠薬・抗不安薬・血圧の薬・利尿薬などは、特に注意が必要です。しかし、自己判断で薬を止めることは危険なので、必ず医師に相談してください。
③ 住環境の要因
玄関の段差・浴室の滑りやすい床・廊下の照明不足・不安定な家具など、自宅の中に転倒リスクが潜んでいます。一方で、慣れ親しんだ自宅だからこそ「大丈夫」と過信しやすいのが注意点です。実は、転倒事故は屋外だけでなく自宅の中でも多く発生するとされています。
■対策①|訪問診療医による転倒リスク評価
在宅医療の第一歩は、訪問診療医が実際の自宅を訪れて転倒リスクを評価することです。外来診察では見えにくい「生活の実態」を、自宅という場で直接確認できます。
たとえば、歩き方・立ち上がりの様子・自宅内の動線・段差の位置などを観察します。また、現在服用しているすべての薬を確認し、ふらつきの原因となる薬がないかを見直します。つまり、「診察室ではわからない転倒リスク」を洗い出すことが、訪問診療医の重要な役割です。
ごうホームクリニックでは、診察のたびに転倒リスクの変化を継続的に確認しています。そのため、季節の変わり目や体調変化のタイミングで、リスクが高まっていないかを定期的にチェックできます。
■対策②|ポリファーマシーの見直しでふらつき軽減を目指す
「薬をきちんと飲んでいるのに、なぜかふらつく」という場合、薬そのものが原因になっている可能性があります。高齢者は複数の疾患を抱えることが多く、それぞれに薬が処方される結果、飲む薬の数が増えやすいです。
特に注意が必要なのは、睡眠薬・抗不安薬(ベンゾジアゼピン系)・降圧薬・利尿薬・抗ヒスタミン薬などです。これらは単独でも眠気やふらつきを引き起こすことがあります。加えて、複数を組み合わせることで影響が強まる場合もあります。
しかし、薬を減らすかどうかの判断は、必ず医師が行うべきです。自己判断での中断は、元の疾患が悪化するリスクがあります。ごうホームクリニックでは、処方薬全体を把握したうえで、転倒リスクと治療効果のバランスを考えた薬の調整を行っています。
■対策③|理学療法士の訪問による筋力・バランス訓練
転倒予防に欠かせないのが、下肢の筋力とバランス感覚のトレーニングです。訪問リハビリテーションでは、理学療法士が自宅に来て、その方の生活動作に合わせた訓練を行います。
たとえば、椅子からの立ち上がり練習・壁に手をついてのかかと上げ・段差の安全な上り下りなど、日常生活に直結した内容です。また、自宅の間取りや家具の配置に合わせた移動の工夫も一緒に考えます。つまり、「その人の自宅で安全に暮らす」ことをゴールに置いたリハビリです。
一方で、訓練は継続が大切です。そのため、ご家族が見守るなかで行う訓練や、日常の動作の中に取り込める簡単なエクササイズも、理学療法士が指導します。
■対策④|住環境の整備と福祉用具の活用
自宅の中の転倒リスクを下げるために、住環境の見直しは非常に効果的です。特に優先度が高い場所は、浴室・トイレ・玄関・廊下・寝室の入り口です。
具体的には、手すりの設置・段差の解消・滑り止めマットの配置・夜間照明の確保などが代表的な対策です。また、歩行器や四点杖(よつあしつえ)など、福祉用具のレンタルも有効です。ケアマネジャーと連携することで、介護保険を使った住宅改修や用具レンタルの手続きをスムーズに進められます。
なお、住環境の整備は「見た目より安全優先」が基本です。たとえば、よく使うテーブルや椅子が転倒防止の手がかりになることもあります。ごうホームクリニックでは、医師の視点から転倒リスクを評価し、必要な環境整備をケアマネジャーやヘルパーと連携してご提案しています。
■対策⑤|24時間対応の在宅医療チームによる緊急時サポート
どれだけ対策を重ねても、転倒のリスクをゼロにすることは難しいです。そのため、万が一転倒が起きたときに、すぐに対応できる体制が重要です。
ごうホームクリニックは在宅療養支援診療所として、24時間365日の電話対応を行っています。夜間や休日に転倒が起きた場合でも、まず電話でご相談いただけます。また、状況に応じて緊急往診にも対応しています。
さらに、転倒後のリスク管理も在宅医療チームが担います。骨折の有無の確認・痛みのコントロール・その後のリハビリ計画など、一連の流れをチームで継続的にサポートします。つまり、「転倒を防ぐ」だけでなく「転倒後に素早く回復できる体制を整える」ことも、在宅医療の大切な役割です。
■名古屋エリアの在宅医療|ごうホームクリニックへご相談ください
ごうホームクリニックは、名古屋市16区および日進市・東郷町・豊明市・刈谷市・知立市を訪問エリアとしています。転倒が心配な親御さんをお持ちのご家族も、まずはお気軽にご相談ください。
訪問診療の対象は、疾患や身体状況により一人での通院が困難な方です。介護認定の区分そのものが条件になるわけではありません。「通院がだんだんつらくなってきた」という段階からでも、ご相談をお受けしています。対象かどうかは個別の状況によりますので、まずはお電話でお聞かせください。
転倒予防は、一つの職種だけで取り組むより、チームで動くほうが効果的です。ごうホームクリニックでは、訪問診療医・訪問看護師・理学療法士・ケアマネジャー・ヘルパーが連携し、その方の生活全体を支える多職種チームを組んでいます。「なんとなく最近様子がおかしい」というご家族の直感を、ぜひ私たちに聞かせてください。
■よくある質問(FAQ)
ご家族から訪問診療の現場でよくお寄せいただく質問をまとめました。
◎Q1. 転倒を繰り返す親に、まず何をすればいいですか?
まず、かかりつけ医や訪問診療医に相談することをお勧めします。薬の副作用や筋力低下など、医療的な原因が隠れている場合があります。原因を特定してから対策を立てると、より効果的です。
◎Q2. 訪問診療は、どんな人が対象になりますか?
訪問診療の対象は「疾患や身体状況により、一人での通院が困難な方」です。介護度の認定区分そのものが条件ではありません。対象かどうかは個別の状況によりますので、まずごうホームクリニックへご相談ください。
◎Q3. 在宅医療チームはどんな職種が関わりますか?
訪問診療医・訪問看護師・理学療法士・ケアマネジャー・ヘルパーなどが連携します。それぞれの専門性を組み合わせることで、転倒予防を多角的にサポートできます。
◎Q4. 夜中に転倒した場合、すぐに連絡できますか?
ごうホームクリニックは在宅療養支援診療所として、24時間365日対応しています。夜間や休日でも電話でご相談いただけますので、転倒後の急変時も安心してご連絡ください。
◎Q5. 名古屋市外でも訪問診療を受けられますか?
ごうホームクリニックは名古屋市16区に加え、日進市・東郷町・豊明市・刈谷市・知立市も訪問エリアとしています。対象エリア内かどうか、お気軽にお問い合わせください。
◎Q6. 住宅改修やレンタル福祉用具も一緒に相談できますか?
はい、ケアマネジャーと連携して手すりの設置や段差解消などをご提案できます。医師の視点で転倒リスクを評価したうえで住環境整備を進めると、より的確な対策が取れます。
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ごうホームクリニック
院長 伊藤剛

