居宅介護支援事業所をはじめ、介護の現場では毎年、多くの法定研修が求められます。虐待防止や身体拘束の適正化、感染症対策など、テーマは年々増えています。
しかし、研修の準備は簡単ではありません。資料を作り、当日に実施し、記録を残す。この一連の作業が、現場の負担になりがちです。
そこでごうホームクリニックでは、連携する事業所の法定研修を支える研修パッケージを準備しています。年間計画から記録、確認テスト、修了証まで、一式をまとめました。
この記事では、居宅介護支援事業所の法定研修パッケージに何が含まれるのかをお伝えします。あわせて、過去の勉強会を作り直せる形にした理由もご紹介します。
目次
■居宅介護支援事業所の法定研修が負担になりやすい理由
◎研修テーマは毎年増えていく
法定研修のテーマは、年々増える傾向にあります。虐待防止や身体拘束の適正化に加え、感染症対策、業務継続計画、ハラスメント対策も求められます。
特に小規模な事業所では、準備にかける時間が足りません。日々の業務をこなしながら、研修資料を一から作るのは大きな負担です。

◎作った資料が残らない
研修資料は、作った当日がピークになりがちです。当日に話して、ファイルを保存して、そこで止まります。
そのため、半年後に見返そうとしても、どこに何があるか分かりません。「前の勉強会をもう一度見たい」と思っても、すぐには出てこないのです。
■「やった証拠」と「現場で使える中身」は分けて考える
◎記録だけでは形式になりやすい
法定研修では、実施した記録を残すことが求められます。ただし、記録がそろっているだけでは、形式を整えたにすぎません。
運営指導で問われるのは、実際に取り組んでいるかどうかです。つまり、職員が自分の事業所のこととして考えたか、という点が大切になります。
◎自施設で考える一枚を加える
そこで各講義には、自施設で考えるワークを一枚加えました。たとえば感染症の回では、こう問いかけます。
「訪問先の利用者に感染が疑われたとき、誰に、どの順番で連絡しますか」。一般論の手順書を読むより、自分の事業所の名前で書き出すほうが、現場に残ります。
■法定研修パッケージに含まれる5つの要素
◎共通テンプレート
まず、研修まわりの事務一式をテンプレートにしました。年間研修計画、実施記録、受講者名簿、議事録、各種指針です。
中身を考える前に、枠が必要な部分です。そのため、最初から形の整ったひな形をご用意しました。
◎訓練キット(感染症とBCP)
次に、訓練キットです。感染症の発生時対応と、業務継続計画の二つは、机上訓練までカバーします。
たとえば感染症では、利用者宅で感染が出た想定を置きます。そして連絡の順番や訪問の組み替えを、紙の上で動かしてみます。
◎各講義の具体事例とチェックリスト
各講義には、具体事例とチェックリストを加えました。「こんなときどうするか」という問いの形にしています。
特に、通報の初動や手指衛生、安否確認などは、手を動かす操作の部分です。そのため、読むだけで終わらない一枚にしました。
◎小テストと修了証
最後に、理解度を見る小テストと、受講を証明する修了証です。地味ですが、この二つは運営指導でそのまま証拠になります。
誰が、いつ、何の研修を受けたか。それが受講者名簿や実施記録とつながっていれば、研修をやったと言い切れます。
■過去の勉強会を検索して作り直せる仕組み
◎見て終わりだった資料を活かす
ごうホームクリニックでは、これまで多くの勉強会やポッドキャストを配信してきました。これらの過去アーカイブは、公式LINEからご視聴いただけます。
そこで、過去の音声をすべて文字に起こしました。そして、内容を意味で検索できる形にまとめ直しています。
なお、お友だち登録がまだの事業所さまは、ぜひこの機会にご登録ください。下記のQRコードから、過去の勉強会をすぐにご覧いただけます。
公式LINEで過去の勉強会アーカイブを視聴できます
ごうホームクリニックの公式LINEでは、これまでの勉強会やポッドキャストのアーカイブをご覧いただけます。お友だち登録のうえ、ぜひご活用ください。
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◎新しい制度や事例にも合わせやすい
この仕組みのおかげで、過去に話した内容をすぐに引き出せます。たとえば感染症の講義を作り直すときも、近い話をした部分を探せます。
つまり、教材は作って終わりではありません。新しい制度や事例が出たときも、過去の素材を生かして作り直せるのです。
■カスタマーハラスメント対策が義務になる2026年10月への備え
◎介護現場のカスハラには独特の難しさがある
2026年10月から、事業者にカスタマーハラスメント対策が義務づけられます。介護の現場では、この対応に独特の難しさがあります。
なぜなら、相手が利用者やそのご家族で、関係を切れないからです。明日もその家に訪問します。そのため、線を引くのが店舗の接客より難しいのです。
◎線引きを具体例で学ぶ
そこでハラスメント対策の講義では、線引きの具体例を用意しました。どこまでが応じるべき要望で、どこからが職員を守る一線か。
抽象的な定義ではなく、場面ごとに考えます。要するに、現場ですぐ使える判断の物差しをお渡しします。
■法定研修の準備を、一つの仕組みにまとめる意味
法定研修は、毎年同じ資料を回すだけでも形は整います。ただし、それでは内容が古びていきます。
一方、過去の講義を検索して作り直せる形にしておくと、毎年の準備が軽くなります。新しい事例や制度にも、すぐ合わせられます。
ごうホームクリニックは、連携する居宅介護支援事業所の負担を一緒に軽くしたいと考えています。研修パッケージは現在も準備を進めており、整いしだい改めてご案内します。
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ごうホームクリニック
院長 伊藤剛

