連携医療機関・訪問看護ステーションの皆様へ。2026年(令和8年)6月施行の診療報酬改定で、新しい点数として「訪問看護遠隔診療補助料」が新設されます。
「訪問看護師が患家で看護を行っている最中に、医師がオンラインで診察を補助したいケースが増えてきた」「制度が変わるたびに届出書類が複雑で、何から手を付けてよいか分からない」——連携先のステーション様から、そうした声が増えています。
今回の新設点数は、まさにその”D to P with N(訪問看護師同席のオンライン診療)”の現場を評価する仕組みです。ただし、医療機関と訪問看護ステーションの双方が施設基準を届け出ない限り算定できません。
この記事では、ごうホームクリニックの連携訪問看護ステーション様向けに、新点数の概要・算定パターン・必要な届出・当院との連携手続きを整理します。返信用FAX用紙のPDFも記事末尾からダウンロードいただけます。
目次
■訪問看護遠隔診療補助料とは|2026年改定で新設
2026年(令和8年)6月施行の診療報酬改定で新設された点数です。
訪問看護師が患家を訪問している最中に、医師がオンライン診療システム(D to P with N)で診察を補助した場合に、医療機関と訪問看護ステーションの双方で算定できる仕組みです。
◎制度新設の背景
これまでも「情報通信機器を用いた診療」自体は算定可能でしたが、訪問看護師が同席して診療補助を行う形式を評価する独立点数はありませんでした。
在宅医療の現場では、急変時・予定外訪問時に「看護師は到着できているが医師の判断が必要」 というケースが多くあります。今回新設された訪問看護遠隔診療補助料は、こうした実態に診療報酬を整合させたものです。

◎点数
| 項目 | 点数 | 算定回数 |
|---|---|---|
| 訪問看護遠隔診療補助料 | 265点(2,650円) | 月1回 |
■算定の絶対条件|医療機関と訪問看護STの双方届出
ここが本記事で最重要のポイントです。
医療機関(当院)
「訪問看護遠隔診療補助料」
施設基準を届出
訪問看護ステーション
「訪問看護・遠隔診療補助加算」
施設基準を届出
当院だけが届出を済ませても算定できません。 連携いただく訪問看護ステーション様側でも、所管の地方厚生(支)局に「訪問看護・遠隔診療補助加算」の施設基準届出をいただく必要があります。
逆もまた然りで、ステーション様だけが届出をしていても、医療機関側が未届出なら算定できません。双方の届出完了が算定の入口です。
■算定パターン早見表|状況別の整理
訪問看護指示書の有効期間内/期間外、医療保険/介護保険、定期訪問/予定外訪問で算定構造が変わります。状況別に医療機関・訪問看護ステーションそれぞれの算定可否をまとめました。
◎A. 定期的な訪問看護の場合
医師がオンライン診療を実施し、看護師が定期的な訪問看護の際にオンライン診療の補助も行うケース(※定期訪問時に緊急に医師診察が必要と判断された場合や、予め訪問看護とオンライン診療を同時刻に予定していた場合など)。
| 訪問者 | 医療機関側で算定 | 訪問看護ST側で算定 |
|---|---|---|
| 自院(クリニック)の看護師等 | 情報通信機器を用いた診療(再診料 or 外来診療料 76点)+ 在宅患者訪問看護・指導料等/介護報酬の訪問看護費 | ─ |
| 訪問看護STの看護師等 | 情報通信機器を用いた診療(再診料 or 外来診療料 76点) | 訪問看護基本療養費等/介護報酬の訪問看護費 |
◎B. 予定された訪問看護ではない場合(医療保険)
医師がオンライン診療を実施し、看護師がオンライン診療の補助のために訪問するケース。
◎B-1. 訪問看護指示書の有効期間内・緊急で医師の指示により診療補助を実施
| 訪問者 | 医療機関側で算定 | 訪問看護ST側で算定 |
|---|---|---|
| 自院(クリニック)の看護師等 | 情報通信機器を用いた診療(初診料253点 or 再診料/外来診療料76点)+ 訪問看護遠隔診療補助料 265点 | ─ |
| 訪問看護STの看護師等 | 情報通信機器を用いた診療(再診料 or 外来診療料 76点) | 訪問看護遠隔診療補助料 265点 |
※ 在宅患者訪問看護・指導料、訪問看護基本療養費等とは 同時算定不可
◎B-2. 訪問看護指示書の有効期間外で緊急に医師の指示により診療補助を実施
| 訪問者 | 算定 |
|---|---|
| 訪問看護STの看護師等 | 医療機関側:情報通信機器を用いた診療(初診料253点 or 再診料/外来診療料76点)+ 訪問看護遠隔診療補助料 265点(合議算定) |
◎C. 介護保険対象者で訪問看護指示書有効期間内の場合
| 訪問者 | 算定 |
|---|---|
| 訪問看護STの看護師等 | 医療機関側:情報通信機器を用いた診療(初診料253点 or 再診料/外来診療料76点)+ 訪問看護遠隔診療補助料 265点(合議算定) |
当院の見解:「合議算定」と記載がある類型については、当院ではステーション様側で算定いただく整理を予定しています。実運用は連携の都度、書面で確認いたします。
■訪問看護ステーション側で必要な届出
◎届出名称
「訪問看護・遠隔診療補助加算」(訪問看護ステーション側施設基準)
◎届出先
所管の地方厚生(支)局
◎届出書類(想定)
- 施設基準に係る届出書
- 連携医療機関の名称・住所一覧(当院の記載をご了承いただく必要あり)
詳しい様式は厚生労働省・地方厚生局の改定対応ページに順次掲載されます。最新の様式をご確認のうえご準備ください。
◎届出のタイミング
施設基準届出は届出受理日以降に算定が可能です。2026年6月1日から算定するためには、5月中の届出受理が必要となります。
■ごうホームクリニックとの連携手続き
当院では、現在連携訪問看護ステーション様に対し、以下2点をFAXでご確認しています。
◎確認①:「訪問看護・遠隔診療補助加算」の届出予定について
- すでに届出済み
- 届出を予定している(予定時期をご記入ください)
- 現時点では予定なし
- 検討中・内容確認後にご連絡
◎確認②:当院届出書類への貴ステーション名・住所の記載同意
当院が地方厚生局に提出する施設基準の添付書類には、連携先訪問看護ステーション名・住所の記載が必要です。記載へのご同意可否をお伺いしています。
◎返信締切
2026年5月14日(木)
◎返信用FAX用紙(PDFダウンロード)
返信用FAX用紙をPDFでご用意しています。下記からダウンロードしてご利用ください。
FAX返信先:052-803-5006(ごうホームクリニック・夏目宛)
■よくあるご質問(FAQ)
◎Q1. 当ステーションが届出をしないと、利用者にオンライン診療が提供できなくなりますか?
A. オンライン診療自体は当院単独で提供可能ですが、訪問看護師が同席する形でのD to P with Nを算定する場合は、ステーション様側の届出が必要です。届出がない場合、ステーション様側では訪問看護基本療養費等の通常算定となります。
◎Q2. 「合議算定」とは具体的にどのような手続きですか?
A. 医療機関と訪問看護ステーションの双方で算定可能性のある点数について、事前に合議し算定主体を決定する手続きです。当院では原則としてステーション様側での算定を想定していますが、個別事例ごとに書面で確認します。
◎Q3. オンライン診療のシステムは何を使いますか?
A. 当院では厚労省ガイドライン準拠のセキュアなオンライン診療プラットフォームの利用を予定しています。具体的な接続手順は届出完了後、改めてご案内します。
◎Q4. 月の途中で届出を行った場合、いつから算定できますか?
A. 施設基準届出は届出受理日以降に算定が可能です。詳細は地方厚生局の運用に従います。
◎Q5. 訪問看護指示書の有効期間外でも算定できますか?
A. 表 B-2 のとおり、医療保険対象者で指示書有効期間外であっても、緊急に医師の指示により診療補助を実施する場合は算定可能です(合議算定)。介護保険対象者は表 C をご参照ください。
◎Q6. 1人の利用者に対して、月に何回まで算定できますか?
A. 月1回が上限です。
■参考リンク・注記
最新の様式・通知は、厚生労働省:診療報酬改定についておよび東海北陸厚生局のページを必ずご参照ください。
本記事は2026年5月12日時点の情報をもとに作成しています。算定要件・届出様式・施行日の詳細は、厚生労働省および各地方厚生局の最新通知を必ずご確認ください。実際の算定可否については、所管の地方厚生局・社会保険診療報酬支払基金等にご相談ください。
📋 ご連絡・ご質問はお気軽に
連携訪問看護ステーション・医療機関の皆様からのご連絡をお待ちしております。
📄 訪問看護遠隔診療補助料 案内・連携確認FAX返信用紙
訪問看護遠隔診療補助料 案内・連携確認FAX返信用紙(PDF)
FAX返信先:052-803-5006(ごうホームクリニック・夏目宛) / 返信締切:2026年5月14日(木)
医療法人めぐる ごうホームクリニック
〒468-0015 愛知県名古屋市天白区原1丁目1410 サンモール原103
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ごうホームクリニック
院長 伊藤剛

