1. 血液製剤の管理と搬送体制
血液製剤は、病院と同様の厳格な管理体制のもとで取り扱っております。赤血球製剤は2〜6℃、血小板製剤は20〜24℃で保管・搬送し、専用の保冷バッグや温度記録装置を使用して温度を維持しております。
搬送ルートは患者様の輸血予定に合わせて最適化しており、交通状況や気温なども考慮して品質保持に努めております。製剤のロット番号、搬送時間、保管温度などはすべて記録し、万が一のトラブルにも迅速に対応できる体制を整えております。
2. 副作用チェックとモニタリング
在宅環境では、病院のような即時検査が難しいため、事前・事後の観察が非常に重要です。輸血前にはバイタルサイン(血圧・脈拍・体温)、アレルギー歴、過去の輸血反応を詳細に確認いたします。
輸血中は15分ごとにバイタルチェックを行い、顔色・呼吸状態・意識レベルの観察を実施いたします。異常があれば即時対応いたします。輸血後は24時間以内の副作用(発熱、蕁麻疹、呼吸困難など)を記録し、必要に応じて再診や追加対応を行っております。
3. 緊急時対応と地域連携体制
在宅輸血中に万が一の事態が発生した場合でも、迅速な対応が可能な体制を整えております。
- 緊急時には医師が即座に対応できるよう、輸血中は常に医療スタッフと連絡が取れる状態を維持しております。
- 近隣の病院・救急センターと連携し、必要時には速やかに搬送・入院が可能です。
- 訪問看護ステーションと協力し、輸血後の経過観察や日常的なケアを提供しております。

